エクストレイルの実燃費がカタログ燃費と違う！？ディーゼル・ハイブリッドは？

エクストレイル は、2017年6月にマイナーチェンジを受け、T32型の後期型になりました。

T32型は2013年に登場した３代目のエクストレイル で、洗練されたデザインへと生まれかわり、ハイブリッド車も追加されたことでも話題となりました。

今回は、現行の最新モデルであるエクストレイル（T32後期型）の燃費事情を解説していきます。

エクストレイルの燃費をライバル車と比較してみた！

エクストレイルのカタログ燃費は以下の数値です。

・ガソリン車…16.4㎞／ℓ

・ハイブリッド車…20.8㎞／ℓ

ちなみにエクストレイルの排気量は2.0ℓです。

ではこの数値を基準にすると、エクストレイルの燃費は競合車種と比べてどれくらい差があるのでしょうか。

エクストレイルVSトヨタ　ハリアー　燃費対決

トヨタのハリアーは、アクティブな走りができ、豪華なインテリアであるとして人気のSUV車です。

排気量はエクストレイルと同じ2.０ℓであるため、ハリアーはエクストレイルの競合車としてよく比較されています。

ハリアーのカタログ燃費

・ガソリン車…14.8〜16,0㎞／ℓ

・ハイブリッド車…21.4㎞／ℓ

エクストレイルはトヨタのハリアーと比べると、ガソリン車の場合0.4〜1.6㎞／ℓ燃費が良く、ハイブリッド車の場合は0.6㎞／ℓ燃費が悪い数値となっています。

1㎞／ℓ程度の差であると考えると、ガソリン車もハイブリッド車ほぼ同程度の燃費となっています。

エクストレイルVSマツダ　CX-5　燃費対決

マツダのCX-5は、街乗り向けのSUV車としていち早く販売され人気がある車です。

サイズやパワーの違いでCX-3やCX-8も発売され、マツダとしては力を入れている車種としても知られています。

排気量はガソリン車は2.0もしくは2.5ℓ、ディーゼル車は2.2ℓです。

CX-5のカタログ燃費

・ガソリン車…14.2〜16.0㎞／ℓ

・ディーゼル車…18.0〜19.0㎞／ℓ

エクストレイルは、マツダのCX-5と比べるとガソリン車の場合は0.4〜2.2㎞／ℓ燃費が良い数値となっています。

ガソリン車、ハイブリッド車（ディーゼル車との比較）共に、燃費は良いことがわかります。

エクストレイルVSホンダ　CR-V　燃費対決

ホンダのCR-Vは、日本では一時期販売が止まっていましたが、アメリカや中国で販売されていたものが新型として国内に上陸したミドルサイズのSUV車です。

排気量は2.0ℓで、エクストレイルと同じです。

CR-Vのカタログ燃費

・ガソリン車…15.0〜15.8㎞／ℓ

・ハイブリッド車…25.0〜25.8㎞／ℓ

エクストレイルは、ホンダのCR-Vと比べるとガソリン車の場合0.6〜1.4㎞／ℓ燃費が良く、ハイブリッド車の場合は5.0〜4.2㎞／ℓ燃費が悪い数値となっています。

ガソリン車は若干燃費が良いですが、ハイブリッド車は大きく差がつき燃費が悪いことがわかります。

エクストレイルの実燃費は？実際に計測してみた。

国産車の燃費は、JC08モードでの計測方法を採用しており、メーカーが公表しているのはカタログ燃費と呼ばれています。

JC08モードとは1ℓの燃料で何㎞走行できるかを、いくつかの自動車の走行パターンから測定する燃費測定方法の一つです。

よく「国産車のカタログ燃費は実燃費と大きく違う」と言われているのは、燃費がよくなるような道路状況および走行状況であるために実燃費と差ができてしまう、ということが原因となっています。

（※2018年10月1日から国産車は、国際基準であるWLTPへと全面移行されます。）

エクストレイルの実燃費は、給油情報を基に平均実燃費を算出している「e燃費」によると（参照：https://e-nenpi.com/enenpi/carname/1019）、ガソリン車の平均実燃費は12.8㎞／ℓです。

一般的に、実燃費はカタログ燃費の７割ほどである、ということがら考えると実燃費はそこそこ良いことが伺えます。

16.4（㎞／ℓ）×0.7＝11.48（㎞／ℓ）…カタログ燃費の７がけの数値

では、エクストレイルの実燃費が道路状況の違いではどうなのか、ガソリン車で調べてみました。

エクストレイルの高速道路の実燃費

・高速道路の実燃費…14.2㎞／ℓ

高速道路は、平均実燃費よりも２㎞／ℓ程良い結果となりました。

プロパイロットを使用し無駄なアクセルを踏まずに済んだことが、燃費の良さに繋がったのではないかと考えられます。

エクストレイルの市街地の実燃費

・市街地の実燃費…7.1㎞／ℓ

一方市街地では、約５㎞／ℓ燃費が悪くなりました。

信号が多い道路で発進と停止を繰り返したことが原因となっているのでしょう。

エクストレイルの郊外路の実燃費

・郊外路の実燃費…13.0㎞／ℓ

郊外路については、信号で止まることが少ない道路で、２㎞に１つくらいの信号に止まるような道路での走行でした。

平均実燃費とほぼ同じような結果となったので、実際にエクストレイルを乗車している人は郊外路メインに走行している人が多い、ということも考えられますね。

エクストレイルのハイブリッドの燃費の口コミはいいの？

エクストレイルのハイブリッド車の口コミを見てみると、ハイブリッドの割りには実燃費が悪い、というような口コミが見られました。

”パワー重視のハイブリッド設計らしく、トヨタ系ハイブリッドより燃費はかなり落ちます。乗って楽しいエンジンですが....”

エンジンのパワーが良いために、アクセルを気持ちよく踏んでしまうことが、燃費の悪さにつながっているとも考えられます。

しかしながら、加速のできるSUVハイブリッド車として考えれば、燃費が悪いことが気にならないという人もいるようです。

”約26000km走りましたが平均燃費は14.9km/ℓくらいです。サイズの割にはそこそこ走ってくれると思います。”

”通勤メインに田舎道走行で14㎞/ℓ。エアコン使用の無い時期ならもう少し伸びるかも？カタログ値の7掛けの燃費なので想定内。”

普段、どのような道を頻繁に走るのか、また必要以上にアクセルを踏むなど運転の癖でも燃費は変わってくるので、実燃費の感じ方は人それぞれだと考えられますね。

しかし、とにかく燃費が良い！という口コミはあまり見られなかったので、一般的にイメージするハイブリッド車としては、まずまずの燃費なのではないでしょうか。

実燃費は「ディーゼル車＞ハイブリッド車＞ガソリン車」

一方、ディーゼル車に関しては、競合社であるCX-5と比べてみると、平均実燃費はディーゼル車（CX-5）が17.1㎞／ℓ、ハイブリッド車が15.6㎞／ℓという結果でした。

エクストレイルのハイブリッド車の実燃費はディーゼル車よりも悪い結果となっていることがわかります。

ただし郊外路においては、ディーゼル車であるCX-5とエクストレイルの実燃費に大きな差が見られなかったことから、普段の生活においては大きな差はないということが言えます。

調査の結果：エクストレイルの燃費はガソリン車は良いが、ハイブリッド車は悪かった

エクストレイルは、同程度の排気量の競合車と比べると、ガソリン車においてはほぼ同じであるのに対し、ハイブリッド車は燃費が同程度〜悪い傾向にあることがわかりました。

実燃費に関しては、道路状況で燃費の数値に変動があり、郊外路や高速道路ではカタログ燃費に近いですが、市街地では10㎞／hを下回る結果となっています。

アクセルの踏み方によっても燃費は変わってくるので、加速が楽しいエクストレイルだからこそ、アクセルをよく踏んでしまい燃費が悪い、という結果となっているとも考えられます。

実燃費を向上させるためには、優しくアクセルを踏み加速するなどの配慮が必要です。

ハイブリッド車については、「ハイブリッド車だから燃費が良い」という感覚の人にとってはそこまで燃費は良いわけではなく、カタログ燃費の比較でもわかったように、競合車よりも燃費が悪いということは口コミでも確認することができました。

燃費の良さを重視して排気量2.0ℓのSUV車を探しているのであれば、CX-5のディーゼル車の方が燃費は良いので、エクストレイルは選ばない方が良いのかもしれません。

しかし、エクストレイルの性能を理解した上で運転することが実燃費向上に繋がるので、運転者次第で燃費の良し悪しは変わってきます。

街乗り向けにも生まれ変わったことを考えれば、アウトドアでも通勤用でも汎用性が高いというところが、エクストレイルの良さであると考えます。